ハイレゾ対応ウォークマンのメインストリーム機となると思われるNW-ZX300シリーズ、こちらに内蔵ストレージを64GBから128GBに倍増したモデルNW-ZX300Gが登場しました。
基本機能や使用するパーツなどの基本スペックはNW-ZX300と共通です。ただ、ファームウェアのアップデートによって実現していると思われる新機能を2つ追加してきました。
今回はウォークマンの新バリエーション機NW-ZX300Gと、既存モデルのアップデートに関してまとめます。
128GBの内蔵ストレージ
NW-ZX300Gでハードウェア構成が変更になったのは内蔵ストレージの部分だけです。既存機種が64GBであったところが128GBに倍増しました。
これだけの内蔵ストレージがあればよほど大量の楽曲、ハイレゾ音源を持ち歩くユーザーでなければ追加のSDカードは不要となりそうです。
それ以外の基本仕様はNW-ZX300からのキャリーオーバーです。
DAC等も統合していると思われるデジタルアンプ部は、ソニーご自慢の独自設計のフルデジタルアンプS-Master HXを採用しています。
対応可能なハイレゾ音源はDSDが11.2MHzまでネイティブ対応。PCMは32bit/384kHzまで対応していて、整数型、浮動小数点型のどちらも再生可能です。
音源ファイルのフォーマットはMP3、WMA、ATRAC、ATRAC AdvancedLossless、WAV、AAC、HE-AAC、FLAC、Apple Lossless、AIFF、DSDと非常に対応範囲が広くなっています。
MQAの再生にも対応しています。
また、独自の補完技術を使うアップコンバータのDSEE HXも搭載します。
アンバランス出力のイヤフォン端子の他に4.4mmの5極バランス接続端子も持っているところも特徴ですね。
従来のウォークマンで不満とされていたヘッドフォンアンプの出力が非常に強化されているのもNW-ZX300シリーズ、新S-Master HXの特徴です。
新機能
NW-ZX300Gでは新たに「バイナルプロセッサー」を搭載しています。
これはアナログレコード再生系の挙動に注目した処理です。レコードプレイヤーでのトーンアームの上下の振動や、レコード表面と針がこすれることによるスクラッチノイズ、サーフェスノイズがスピーカーやヘッドフォン、イヤフォンの振動板の初動感度向上に寄与していることに注目したものです。
こういった本来は雑音といっていい音の成分で常に振動板が微少に動き続けているために、本来の音の信号が入った際の振動板のレスポンスが良くなる、というイメージなのかもしれませんね。
バイナルプロセッサーではこれらのノイズ成分をDSP処理で加えてやることで、アナログレコードの再生の雰囲気に近い音を実現しています。
また、NW-ZX300GではBluetooth機能に受信機能が追加されました。スマートフォンなどで再生した音をBluetoothで飛ばしてより音の良いウォークマン側で再生することが可能になります。
既存のZX300、WM1シリーズにも機能追加
バイナルプロセッサーの機能とBluetoothレシーバー機能は、既に販売されたNW-ZX300とNW-WM1シリーズにもファームウェアのアップデートで導入可能になっています。
ですので専用ハードウェアによる実装ではなく、内蔵しているDSPなど用の新プログラム=ファームウェアのアップデートで実現された機能のようです。
また、NW-WM1シリーズにはパソコンとUSB端子で接続した際にウォークマンをUSB DACとして機能させる機能も追加になりました。パソコンの再生音質を簡単にアップグレードできるようになります。
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