最近のパソコンは、実はハードウェアとしてはパソコン本体のみでハイレゾ音源をハイレゾとして再生する機能が搭載されています。また最新のパソコン用OS、Windows 10では、OSに標準搭載の音楽アプリで普通にハイレゾ音源や、FLACなどのファイルの再生が可能です。とりあえずのお試しであれば、パソコンのみでハイレゾ音源を聞くことは出来るのです。
ただ、パソコンのサウンド系統の回路は、とりあえず音を出す、ということを主な目的としていて、オーディオ的にはあまり突き詰められていないというのが実情です。
ですのでちょっと本格的にパソコンで音楽再生に取り組みたい、と言う方は、ちょっと投資してオーディオ関連の周辺機器を追加する方がしあわせになれます。
今回は、パソコンでハイレゾ音源をいい音で聞くためのオプションを紹介します。
USB DAC内蔵ヘッドフォンアンプを追加
パソコンである程度いい音の音楽を聴こうとした場合に、一番お手軽で確実にある程度の音が出ると思われるのは、「USB DAC内蔵ヘッドフォンアンプ」を追加することです。
これは、USBコネクタに接続するオーディオアクセサリのひとつで、USBコネクタから出力した音楽データをアナログの音楽信号に変換して、ヘッドフォンで聴くのにいい音の大きさまで音を大きくする装置です。
見かけ上はパソコンのサウンド回路として動きます。
パソコンの中身は、実はオーディオ的にはノイズだらけの環境ですので、サウンド回路をパソコンの中から取り出すことで、音質をぐっと引き上げることが出来ます。
この、USB DAC内蔵ヘッドフォンアンプのハイレゾ対応のものをパソコンにつないで、ちょっといいヘッドフォンをつなぐことで、パソコンのヘッドフォン端子経由で音を聞くよりも、ぐっと音質の上がった音楽を楽しむことが出来ます。
スピーカーから音を聞きたい場合にはスピーカー
音楽の自然な広がりを楽しみたいのなら、やはりヘッドフォンよりもスピーカーを使う再生に分があります。
パソコンで再生した音楽をスピーカーで楽しみたい場合の方法としては、USB DAC内蔵アンプと小型スピーカーの組み合わせが、最初のステップとしてはいいかもしれません。
USB DAC内蔵のアンプも、パソコンからUSBケーブル経由で出力した音楽データを、アンプでアナログの音楽信号に変換して再生を行います。やはりパソコンからはアンプがパソコンのサウンド回路に見える仕組みになっています。
パソコンで見る動画やゲームの音も、アンプとスピーカーを通して再生されるようになりますので、しっかりした製品を使うと、今まで聞き慣れていた音も全く違って聞こえてくるかもしれません。
ただこちらのやり方では、ヘッドフォンアンプとヘッドフォンの組み合わせよりも、どうしても予算の方は高く付きます。あまり安価な組み合わせでは、きちんとした良い音での再生はちょっと難しくなります。この部分、どこまで音の良さを重視するかで、それぞれ考え方が異なるところだと思います。
昔は、パソコンで音楽などナンセンス、というのが共通の認識でしたが、今はハイレゾ音源との関係もあり、パソコンが最先端を行く音楽プレイヤーになりつつあります。