Astel&Kernのハイレゾ対応ポータブルプレイヤーはこのクラスのDAPにハイレゾという概念・価値観を導入した先駆者の一つです。このジャンルの製品群の中でスタンダード中のスタンダードといった立ち位置を維持してきました。
他社製のポータブルDAPと比較すると本当の意味でのエントリークラスの価格帯の製品が存在せず、どの機種も概ね上方向の価格帯にシフトしたようなポジショニングをしているのが特徴です。基本、高級志向のブランドです。
そのAKシリーズの製品の中でスタンダード機というポジションを新たに担うのが今回取り上げるA&norma SR25です。
AK70から続くライン
A&norma SR25はAstel&KernブランドのDAPではAK70から続くスタンダードクラスにあたる製品になります。
同ブランドの中ではエントリーに近いポジションのプレイヤーですが、ほかのメーカーでの位置づけとしてはメインストリームクラスからミドルハイクラスぐらいに相当するプレイヤーになると思います。
価格の方は税込み94,980円での販売が予定されています。
中身の方は価格に見合うかなりしっかりしたものを持っており、スペック面や音質面を考えたときのコストパフォーマンスは十分と言える製品です。
スペック
A&norma SR25の中身の方もチェックしておきましょう。
まずハイレゾDAPの心臓部となるDACですが、Astel&Kernブランドが使い慣れているシーラスロジック製のチップを採用しています。
A&norma SR25ではシーラスロジックのハイエンド級DACであるCS43198を左右独立のデュアル構成で搭載しています。
この構成により基本的に高い音質を実現する資質を持っているプレイヤーですが、その基本能力を活かすためにデジタルデータ扱いの高速化からオーディオ回路の新造による音質改善まで、徹底した作り込みが行なわれているのも特徴になります。
また、徹底的に効率の良い回路構成等を突き詰めたためバッテリーの持ちも大幅に改善されていて、前の世代のモデルであるA&norma SR15の倍以上のバッテリー駆動時間である約21時間の連続再生が行えるようになりました。
OSにAndroid系のものを採用したDAPではどうしても仕方がない部分がありますが、Astel&Kernブランドのプレイヤーはバッテリーオペレーション時間の短さが弱点でしたので、SR25でのこの部分の大幅な強化は非常にうれしいユーザーが多いことでしょう。
イヤフォン端子は3.5mmのアンバランスと2.5mm四極のバランス出力を持っています。また、USBケーブルでパソコンなどと接続してUSB DACとして動作することも可能です。
Bluetoothでは音声コーデックとしてSBC、AAC、aptX、aptX HDに加えてソニーが提唱するLDACにも対応するようになりました。Bluetoothの接続でも出来るだけ高音質での再生が行えるよう配慮されています。
専用のアプリストア経由で音楽ストリーミングサービスのアプリを導入することができ、ストリーミングサービスを高音質で利用することもできます。
ディスプレイは3.6型で720×1,280ドットと高解像度。ジャケットアートも綺麗に表示できます。
音質はさらに改善
前モデルのA&norma SR15と似た構成を取る製品ですが、さまざまな箇所のブラッシュアップにより音質の方はさらに改善が図られています。
タイトで良く沈む重低音、さらに大きく広がった音場表現能力など、Hi-Fiオーディオらしい性格を備えたプレイヤーに仕上がっています。
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