最近のスマートフォンのトレンドでは本体からアナログの3.5mmイヤフォンジャックが省略されることが多くなりました。
最初にこの方針を採ったのはiPhoneで、この動きが完全ワイヤレスイヤフォンが大きく存在感を増す流れを後押しすることになりました。
その後、Androidスマホでもこの流れをフォローする機種が増えてきました。本体の穴が減る分、防水や防塵性に関して有利になりますし、本体からアナログ系の回路を減らしてコスト面の削減も狙えます。
そういった中、少しずつ注目を集め始めた製品にBluetooth接続のヘッドフォンアンプがあります。今回取り上げるサンワサプライの400-BTAMP1もそういった製品の一つ。
サンワサプライらしくリーズナブルな価格を実現しているのも大きな特徴です。
スマホでもいい音で音楽を聴きたい
Bluetoothヘッドフォンアンプはスマートフォンを使って音楽を聴くシーンでもできるだけいい音で聴きたい、そういった要望に応える方法の一つです。
今はBluetoothでもハイレゾ級と呼ばれる、24bit/48kHzや24bit/96kHzのデータの伝送が可能なコーデックが存在します。ソニーが提唱したLDACやクアルコムのaptX HDなどです。
どちらもロスあり圧縮を使いますのでビットパーフェクト再生は出来ませんが、従来の非ハイレゾ対応のコーデックとは一線を画する音質の実現が狙えます。
サンワサプライの400-BTAMP1はこの二つのハイレゾ級コーデックに対応しました。
より良い音にはUSB接続もあるが..
スマートフォンでさらに良い音で音楽などを聴くためには、USBコネクタやLightningコネクタ経由で有線のデジタル接続を行ない、本当のハイレゾクオリティでの音の再生を可能にするオプションもあります。
ですがこの形でUSBコネクタを使ってしまうと、スマートフォンの充電・給電を一緒に行うことができません。
使い勝手には一つ制約ができてしまうわけです。
Bluetooth接続ならばこの手の弱点は生じません。音質面もハイレゾ級コーデックの実現によって大きく前進しました。
音にこだわりたいスマホユーザーに新たな手段を提供する新しい選択肢になってくれると思います。
400-BTAMP1のスペック
さて最後になりましたが、サンワサプライのBluetoothヘッドフォンアンプ400-BTAMP1のスペックもチェックしておきましょう。
400-BTAMP1では機能のコアとなるBluetoothのSoCにクアルコムのCSR8675を使っています。この1チップ1つでBluetoothの受信・送信機能やDSP、24bit/192kHz対応のDACなどをいっぺんに賄うことが出来ます。
Bluetooth5.0にも対応していて、対応機材との接続では消費電力の削減も期待できます。
また、ヘッドフォンアンプで音の善し悪しに大きな影響を与えるオペアンプチップにはTIのTPA6133A2を採用して、こちらにも手抜きがありません。
また、パソコンと有線のUSBケーブルで接続することでハイレゾ対応のUSB DACとしても機能するように作られています。コンパクトで軽量な本体ですから、出先での利用にも邪魔にならない作りです。
スマートフォンとの組み合わせでもパソコンとの組み合わせでもマルチに使える所なんかも旅行などに最適な製品になってくれそうです。
内蔵バッテリーでのオペレーション時間は約10時間。特にバッテリーライフが長いわけではありませんが、本体の小ささを考えれば十分でしょう。
価格は直販サイトでは税込み12,800円程度で販売されています。
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