Androidベースに戻ったウォークマンA100シリーズ

ソニーのハイレゾ対応ポータブルプレイヤーのウォークマンシリーズ、そのエントリークラスを受け持つのがA30、A40などと続いてきた小型機です。

このクラスは以前、Android OSベースの作りが行なわれていましたが、操作のレスポンスなどを求めて一度独自OSを使うようになりました。

今回発表されたA100シリーズではAndroid OSへの回帰、という形になります。ここには多くのユーザーの音楽リスニングのスタイルの変化が大きく影響を与えています。

買い切りからストリーミングへ

今、音楽を聞くスタイルの流れは楽曲の買い切りからストリーミング再生へ向かっています。無料のCMつきのものや月々定額を支払って少し良い音質とCMカットの形で、ネットに繋がる場所ならば気軽に音楽を聴けるスタイルが受け入れられているのでしょう。

また、ストリーミングならばスマートフォンなどの内蔵ストレージを圧迫することがありません。

そういった動きが音楽プレイヤーにも影響を及ぼしています。ウォークマンA100シリーズが汎用OSでもあるAndroidをふたたび選択したのは、音楽のストリーミング再生の流れに対応するための必然と言えます。

結果として使うOSに関して揺れ動いているようにも見えますが、今回のチョイスにはちゃんと意味がありスタンスのブレとは少し違うと言えそうです。

スペック

OSがAndroidになってもウォークマンならではのパーツはしっかりと使われています。また、高音質を実現するための地道な工夫も前の機種から受け継がれ、上位の機種で実現された思想のエッセンスもつぎ込まれています。

心臓部となるデジタルアンプはソニーオリジナルのS-Master HX

PCMは24bit/384kHz、DSDは11.2MHzの再生まで対応しますが、PCMのほうはサンプリング周波数が352.8kHz以上のデータはダウンコンバート、DSDはPCM変換を行ないながらの再生になります。

MP3などのCDクオリティかそれ以下の音質のデータを補間しつつアップサンプリングを行なうDSEE HXも搭載します。

内蔵ストレージはとりあえずは16GBの機種がアナウンスされていますが、恐らく日本国内で発売の際にはより内蔵ストレージ容量が大きなモデルも準備されるでしょう。

タッチ対応の液晶ディスプレイは3.6型と少し大型化。解像度の方は大幅に向上して1280 x 720ドットになっています。

再生画面をカセットテープに変えるユニークな機能

ウォークマンA100シリーズにはちょっと面白い「遊び」機能が搭載されています。

プレイヤーアプリで音楽を再生中にアプリの画面表示をカセットテープのグラフィックに変更するものです。

再生などの操作中はきちんとグラフィックのテープのハブが回転するというこだわり。早送りや巻き戻しもきちんと再現されます。

さらに聞いている音源のクオリティに応じて表示されるテープの種類が変わります。MP3などCDクオリティ未満の音源だとノーマルポジションのテープ、CDクオリティではハイポジションかフェリクロームのテープ、ハイレゾ音源ではメタル、メタル・マスターのカセットテープのグラフィックに切り替わります。

ウォークマン誕生40周年記念の年と言うことでのちょっと面白いお遊びでしょう。最近、カセットテープによる音楽リスニングにも復活の兆しがありますので、そのあたりも影響を及ぼしていそうです。

価格の方はノイズキャンセリング対応のイヤフォンが付属した内蔵ストレージ16GBのモデルが350ユーロとのこと。日本では4万円前後での発売となるでしょうか。