真空エンクロージャーなBluetoothスピーカー、VECLOS SPW-500SP

まほうびんやその技術を使ったマグボトルなどを製造販売するブランドの大手、サーモスがオーディオ機器に手を出していることをご存じですか?

他のメーカーでは考えられなかったユニークな発想から独自の高音質製品を世に出しています。

そのサーモスが、今スピーカージャンルでは特にホットな製品がどんどん生まれているBluetoothスピーカー市場に参戦しました。

サーモス独自の思想と構造を実現した「真空エンクロージャー」を採用したSPW-500SPです。

魔法瓶の構造を活用

サーモスのスピーカーやイヤフォンに共通する設計の思想は「真空エンクロージャー」です。これは同社が製造販売するまほうびんなどの発想をスピーカーに流用したもの。

真空は音や振動を伝搬する媒体がありませんから、スピーカーではドライバーユニットの振動がエンクロージャーに伝わって不要な付帯音を出すことを抑制出来る、との発想で製品の作り込んでいます。

スピーカーやイヤフォンの音作りの考え方として、ドライバーユニットの振動をいろいろな工夫で押さえ込むことでドライバー以外からの付帯音の発生を抑えてピュアな音出しを狙う、という設計方法が今の主流になっている形です。

このためイヤフォンなどではドライバをマウントする部材に比重が大きくて共鳴しにくい真鍮や剛性の高い金属パーツが使われることが多くなっています。

VECLOSの真空エンクロージャー採用のオーディオ製品はこちらの発想を突き詰めたものです。

逆にスピーカーのエンクロージャーを楽器の「胴」のように考えて、あえてそこも鳴らす設計もあり得ます。結果としていい音が出てくれればいいだけのお話ですので、どちらの方法論が優れているか、といったお話には実はあまり意味はないと思います。

ただ音の設計がしやすいのは共鳴を抑えて余計な付帯音を出さないやり方の方ではあると思います。

VECLOSの発想はこちらのほうで、エンクロージャー自体がスピーカーユニットと繋がらなくてはいけませんから、いくら真空エンクロージャーとは言っても完全にユニットの振動をシャットアウトすることは出来ません。

ですが構造の工夫により極力付帯音が発生することを抑制していて、それがVECLOS製スピーカーの音への評価に繋がっていると思われます。

スモールシアターをうたうBTスピーカー

VECLOSのSPW-500SPはキャッチコピーとして「スモールシアター」をうたう製品です。

サイズや重量は現在一般的になっているBluetoothスピーカーの常識的な範囲に収まっていて、サウンドバー的なボリュームはありません。

横幅は約261mm、重量は約1.1kgに収まっていて、最近の高音質タイプのBluetoothスピーカーの中ではむしろ軽量な部類かもしれないレベルです。

ですがその中にDirac Resarch社の音場制御技術パイオニアの低音補正技術を組み込むことで、サイズ感を超えた音の広がりや整ったステレオイメージ、低音の充実を図っています。

Bluetoothで使える音声コーデックはSBC、AAC、aptX。

スピーカーは振幅を大きく取れるタイプの40mmのフルレンジユニットを採用。パッシブラジエータも搭載してオーディオ的にも低音の増強を図った設計です。アンプのパワーは8W + 8Wとなっています。

Bluetooth入力の他にステレオミニジャック、入力用のUSBコネクタを搭載していて、パソコンなどとデジタル接続が行えます。この際に対応出来るサンプリングレートは16bit/44.1kHz、48kHzまでになります。

価格の方は3万5千円程度での発売が想定されていて、高音質なBluetoothスピーカーのクラスの真ん中に参戦することになりそうです。