FiiOなどのブランドと同様にコストパフォーマンスに優れたオーディオ機器をリリースし続けているコウォンから、同社のエントリークラスに相当しそうなPLENUE D2が登場しました。
春のヘッドフォン祭で展示されていたモデルが正式に発売されたカタチです。
本格的なハイレゾ対応DAPで大容量の内部ストレージを搭載しながら、十分にエントリークラスと呼べる価格を実現した新機種です。
バランス接続、DSDネイティブ再生対応
PLENUE D2の大きな特徴は2つ。
まず一つ目はここ数年のポータブルオーディオ界隈のトレンドの一つである、イヤフォン/ヘッドフォンのバランス接続に対応したことです。
PLENUE D2は2.5mm 4極の端子を搭載しました。
もう一つはDACのアップグレードによりDSDファイルのネイティブ再生に対応したこと。少しずつその良さが再発見されているDSDにも本気の対応を行なってきました。しかも新しいDACを使うことでDSD 5.6MHのデータに対応しています。
DACはデュアル搭載
PLENUE D2の心臓部となるDACはシーラスロジック製の「CS43131」。これをデュアルで搭載して音質の基礎部分からの向上を図っています。
高音質ながら消費電力を抑えたポータブルDAPにはうってつけの製品とのうたい文句になっています。
新しいDACを使ったおかげで対応するハイレゾ音源のフォーマットが幅広くなっていることも大きなメリットでしょう。
前の節で書いたとおりDSD 5.6MHzのデータのネイティブ再生が行えるほか、PCM形式はWAVフォーマットのファイルらば32bitの量子化ビット数にも対応可能なスペックを持っています。
ファイルの形式はDSDフォーマットならばDXD、DSD(DFF、DSF)に対応。PCM系はFLAC、WAV、AIFF、ALAC、APE、MP3、WMAに対応していて、非常に互換性に優れたプレイヤーになっています。
搭載する液晶画面は2.8インチでそこからも分るとおりに小型で持ち運びに便利なサイズとなっていますが、スタミナ性能の方は見事なものでMP3再生で最大45時間、ハイレゾ音源再生時も最大30時間の連続再生が行えます。
内蔵ストレージも十分
エントリークラスのDAPがコスト面の制約から内蔵ストレージの容量を抑えるケースが多い中、PLENUE D2はここもしっかりと実用性の高いスペックを実現しています。
内蔵ストレージは64GB。マイクロSDXCスロットは128GBのカードに対応していて、最大で192GBのストレージを実現できます。フラッシュメモリの価格低下を上手く活用したスペックと言えそうです。
ユニークなフィーチャーとしては音質補正の機能としてJetEffect 5、BBE+といった技術を搭載しているところでしょうか。多くの高音質ハイレゾDAPがストレートな再生での音質面だけを重視しているのとは一線を画する対応と言えるかもしれません。
サイズは53.1mm x 79.2mm x 14.9mmとコンパクトで97gと軽量な仕上がりです。Yシャツの胸ポケットにもすっぽり収まりますね。
価格の方は3万8千円程度での販売が予想されています。スペックを考えるとコスパは非常に高いと言えるのではないでしょうか。ウォークマンA50シリーズの64GBモデルのライバルになりそうです。
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