インテリアに自然に溶け込むオーディオ機器として、Hi-Fiな一般的オーディオとは一線を画する製品のカタチでソニーは「グラスサウンドスピーカー」を世に出しました。
価格もある程度高価な製品でしたのであまりたくさん売れているとは思いにくいのですが、そのグラスサウンドスピーカーに後継機が登場するようです。
ちょっと意外、というとメーカーや開発者の方々に怒られるかもしれませんね。
でもこういった他のメーカーではちょっと思いつかず、作ることも難しそうな製品を普通に世に出してしまうあたりに、ソニーらしさが今でもしっかり受け継がれていることに安心出来る気もします。
まだ詳しい情報はあまり出ていないのですが、ある意味今のソニーらしさの結晶とも言えるグラスサウンドスピーカー、その新機種「LSPX-S2」を取り上げます。
グラスサウンドスピーカーとは
まずグラスサウンドスピーカーとはなんぞや、から簡単にまとめておきましょう。
大本は2008年に製造されて実際に販売も行なわれた「サウンディーナ」という製品です。100万円という非常に高価な製品でしたのでこちらこそ多分ほとんど数は出ていないと思います。
かなり長いガラス管自体を振動板にする極めてユニークな製品です。
振動板の形状から360度全方位に、本当の意味で均一に広がる音の空間を作り出せる製品でした。
ただ、サイズ(高さ)が非常に大きく価格も価格だったため、その独特の音に包まれるような雰囲気を味わえたユーザーはごくごく一部だったはずです。
その技術などを使ってより多くの人が同じ体験を出来るよう、ソニーの新しいコンセプト「Life Space UX」に基づいて作り直されたのが現行モデルのグラスサウンドスピーカー「LSPX-S1」です。
サイズはとてもコンパクトになり、調光可能なLEDライトを内蔵してスピーカーとは思えないカタチを実現したことで、リビングなどで存在感を消しつつ独特の音の空間を作れる製品になりました。
音の広がり具合が非常に独特で、スピーカーから距離を取っても音楽のボリュームが小さくなる感じを受けにくいスピーカーになっています。
音質も忠実指向ではありませんが、独特の透明感のある聞き心地の良い音を出してくれる製品です。
ハイレゾ対応に進化
LSPX-S1は基本Bluetooth接続したデバイスからの音を流すタイプのスピーカーで、ハイレゾ対応の製品ではありませんでした。
これに対して後継機となるLSPX-S2は明確にハイレゾ対応を名乗る製品になるようです。
恐らくアナログ入力かUSBケーブルでのデジタル接続によってハイレゾフォーマットの音源をそのまま再生できる機能を持つことになるのでしょう。
または現在策定が進められている、Bluetoothオーディオでもハイレゾロゴを使用できるようにする新たな規格に則った製品になるのかもしれません。
後者だとすると間違いなくソニーお得意のBluetoothの音声コーデックLDACは搭載することになるでしょう。可能ならばaptX HDやHWAにも対応させてもらいたいところです。
元々グラスサウンドスピーカーは高域の再生が得意そうな仕組みですが、スペック的にもきちんと再生帯域の上限は40kHzをクリアさせるのでしょう。
あとは低音の再生がどれぐらい出来るかが気になるところです。
新旧製品の比較写真を見ると、ツイーターになるガラスの円筒部分はLSPX-S2のほうがかなり小さくなるようです。そのかわりベース部分の本体(?)はLSPX-S2のほうがややボリュームがありそうなカタチです。
新しい低音の再生ユニットも開発されて投入されているようですから、そちらの面も期待して大丈夫そうです。
カタチを見る限り、どうやら低音側の音の放射の仕組みは初代とはだいぶ変わりそうです。
外見のイメージも変身
二代目の外見の雰囲気は、どこか昔ながらの油を燃やすランプやランタンっぽいイメージがありますね。
搭載されるLEDライトは調光も可能で、ろうそくの炎のように明るさを揺らがせる機能も搭載されるようです。
発売予定は5月。価格は600ユーロを予定しているそうです。
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