スマートフォンやポータブルプレイヤー、ヘッドフォン、イヤフォン周辺で完全にひとつのトレンド・選択肢の一つになった感じがあるのが、完全ワイヤレスイヤフォンと高音質を追求したタイプのBleutoothイヤフォンだと思います。
従来はBluetooth接続のイヤフォンと言えば音質にはあまり期待をせず、便利性のために音は半分あきらめる、といった製品が多かったと思います。
今ではBluetoothでもAACなどの高音質コーデックが利用できるようになり、さらに最近はハイレゾ相当の音声の伝達が可能なLDACやaptX HD、HWAなどが実用化されています。
そういった形で音質面の基本線が向上しつつあるBluetoothで、自分の好きなイヤフォンを使いながら手軽により良い音で音楽を聴きたいニーズに合わせた製品も登場しつつあります。
その一つが今回取り上げるFiiOのBTR3で、「Bluetoothヘッドフォンアンプ」というありそうでなかった製品ジャンルを開拓しそうな機種です。
小型軽量
FiiO BTR3最大の特徴となるかもしれないのが、このとても小型で軽いボディを実現しているところかもしれません。
スマートフォンを音楽の再生プレイヤーとして利用するなら一緒に持ち歩く機材は出来るだけ軽く小さくしたい、というのが多くのユーザーの本音ではないでしょうか。
その点BTR3は、58mm x 25mm x 10.4mmと小さく、わずか26gの本体重量に収めています。
本体裏側のクリップで胸ポケットなどに固定することが出来ますが、この軽さであれば邪魔にもならずスマートな装着感が実現できそうです。
小型ながら長時間駆動
FiiO BTR3は約26gの軽量ながら300mAhのバッテリーを内蔵していて、1.5時間の充電で最大11時間の連続再生が行えるスタミナ性能を持っています。
完全ワイヤレスタイプではないBluetoothイヤフォンでも、通常の製品は1回のフル充電で5時間とか長くても8時間程度の連続再生が限界のことが多いので、このスタミナ性能には大きなメリットあると思います。
完全ワイヤレスタイプのバッテリー駆動時間はもっと短い数時間ということがほとんどですね。
リケーブル可能なイヤフォンならば最近製品が増え始めたBluetoothレシーバー機能付きのケーブルが便利ですが、BTR3ならリケーブルに対応しないイヤフォンもカバーできるメリットもあります。
本格的な中身
FiiOの製品らしく音に関連する部分もなかなかに凝った作りです。
DACには音質面に定評のある旭化成エレクトロニクス製のAK4376Aを搭載します。
機能面では本体に通話用のマイクを搭載し、Blutooth接続で電話などの通話が行えるようになっています。
Bluetooth接続の際に使える音声コーデックは、SBC、AAC、aptX、aptX Low Latency、aptX HD、LDAC、HWAと、今どきなコーデックを網羅。特に高音質コーデックのLDAC、aptX HD、HWAに全対応する製品はかなり貴重です。
BTR3がさらにユニークなのは、充電用でもあるUSB Type-Cコネクタでパソコンなどと接続することでUSB DACとしても動作する設計になっていることです。
残念ながらハイレゾ対応製品ではなく、パソコンとの接続で対応可能な音源のフォーマットは16bit/48kHzまでのサンプリングレートに留まりますが、一般的なパソコン内蔵のサウンド回路よりは数段上の音質を実現してくれるはずです。
価格は税込み1万円前後とこちらもお手軽なところに抑えてあります。
お気に入りのヘッドフォン/イヤフォンで便利にいい音で音楽を聴きたいときには、いい選択肢になってくれそうです。
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