ソニーがMediaGo、X-アプリを統合する音楽再生・管理用のソフトとして開発したのがMusic Center for PCです。ですが、Ver.1のほうはイマイチ評判がよろしくなかったようです。
曰く、インタフェースが旧態依然、MediaGoやx-アプリより機能が後退しているなどなど。
実際著者が使う範囲では特に問題は感じなかったのですが、確かにUIに関してはx-アプリそのものではありました。
このMusic Center for PCがバージョン2になって今度こそ本当の意味で新しいPC用の音楽管理ソフトとして生まれ変わっています。
「今風」のフラットなデザインと使い勝手
今度のMusic Centerは起動した瞬間に別物であることが一目で分ります。
画面のデザイン、UIが完全に一新され、いわゆる「今風」のフラットでスマートフォンアプリなどに共通する使い勝手、見た目が実現されています。
一見しただけで非常にシンプルな外見になったことが分るでしょう。
一般的なメニューバーは廃した画面構成になっていて、設定などは「ハンバーガーボタン」から呼び出す形です。スマートフォン版のMusic Centerとよく似た画面の雰囲気になりました。
操作感も上々
導入直後、アルバム内の曲情報画面を開く操作や曲の再生のスタートが極めて遅く、あれ?これは実は失敗作??と思ったのですが、どうも裏で曲情報等々のインデックス作成などのバックグラウンド処理が行なわれていたのかもしれません。
2度目の起動からは非常にサクサクの使用感です。
曲情報などの表示も大きな文字でシンプルな分りやすい見栄えになった感じです。
従来はメニューのやや深いところにあった詳細設定の一部がトップページから簡単にアクセスできるようになっていて、そういった機能をよく使うユーザーは使い勝手が非常に良くなったと感じられるでしょう。
個人的にはASIOやWASAPI排他の設定を一発で呼び出せるボタンが新設されたのが非常にうれしいです。
DSEEが「DSEE HX」に進化
従来のMediaGoやx-アプリ、Music Center for PCにも圧縮音源が圧縮の際に失った情報を補完する、とのうたい文句のDSEEが搭載されていました。
これがMusic Center for PC V2ではハイレゾ対応のDSEE HXに進化しています。
DSEE HXではハイレゾ相当のサンプリングレートへのアップサンプリングが行なわれるはずですから、上手くはまると非ハイレゾの圧縮音源などがより自然で聴きやすい音になる可能性があります。
まだしっかりと聴き込んでいる訳ではありませんが、手元の圧縮音源の楽曲ではメインのボーカル周りの音の空間がスッキリキレイになるイメージがありました。
あと、歌詞が聴き取りやすくなる印象ですね。
残念な点もいくつか
Music Center for PCは多くの点で使い勝手が向上していいソフトに仕上がっていると思うのですが、いくつかまだ熟成を進めて欲しい部分も残っています。
ひとつは、音楽を停止するときの音の切れ方。Ver.1のほうでは音楽がフェードアウトして止まるようになっていました。ある曲を再生途中に他の曲の再生に切り替えると、前の曲がフェードアウトしてから次の曲がスタートしていました。
これがVer.2のほうでは省かれています。ここは復活させて欲しい機能ですね。
あと、機器への転送機能では今回もスマートフォンが認識されないようです。少なくともXperia XZ Premiumは認識してくれません。
今のところ、Xperiaへの楽曲の転送にはXperia Companionを使ってくれ、と言うことなのだとは思いますが、出来れば音楽関連の各種操作は1本のソフトにまとめて欲しいところです。
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