このたびDSDファイルのネイティブデコードが行えるUSB DAC内蔵ポータブルアンプを入手しました。
なのでせっかくの機能を試してみようとあれこれやってみたのですが、なかなかポータブルアンプ側のDSDのインジケーターのLEDが点灯してくれません。
しばらくあれこれ試行錯誤したのですが、やっとWindowsパソコンのMusic Center for PCからDSDファイルのデータをそのまま出力、ポータブルアンプ側できちんとDSDデータをデコードして音楽を聴くことが出来るようになりました。
ちょと一手間が必要になりますので、このために必要な操作手順をまとめておきます。
Music Center for PCのDSDファイルの取り扱い
ソニーの音楽管理・再生アプリは、紆余曲折を経てMusic Center for PCに統一されました。
Music Center for PCのベースとなったのはMedia Goの方ではなく、X-アプリだと思われます。画面の構成や設定内容、操作方法等がほぼx-アプリからのキャリーオーバーです。
さてMusic Center for PCですが取り扱えるハイレゾデータの種類が非常に幅広く、DSDファイルの管理もFLACファイルなどと同じように行えます。
更にこのソフトが何気に便利なのは接続しているUSB DACがDSDデータのネイティブ再生に対応していなくても、しっかりしたPCM変換を行なってきちんとハイレゾクオリティでの再生が行えることです。
こういった機能を備えたソフトですから、USB DACがDSDのネイティブ再生に対応していればきちんとDSDデータをそのままの形でDACに出力することが出来ます。
ただ、一つ条件があってMusic Center for PCでDSDファイルのデータをそのまま出力するためには、USB DACを「ASIO排他モードで使用」する必要があります。
この部分がDSDファイルのネイティブ再生をする上でちょっと引っかかる可能性がある部分です。
Windows 10標準のドライバはハイレゾ対応。だが
少し前の大規模アップデートからですが、Windows 10の標準のUSB DACのドライバーはPCM形式のハイレゾ音源の出力に対応しています。高いサンプリングレートまで対応可能なUSBオーディオクラス2.0をサポートします。
ですがWindows 10標準のドライバはASIO排他が使えません。オーディオデバイスを占有利用するためにはWASAPI排他だけしか選べない作りになっています。
このためMusic Center for PCでDSDファイルをネイティブ再生するためには、それぞれのUSB DAC専用のドライバを取ってきてインストールする必要がある訳です。
もし専用のドライバもASIO排他に対応しない場合にはDSDファイルのネイティブ再生は諦めないといけません。手元で使っているTEACのデジタルアンプはこのタイプです。専用ドライバーを入れてもASIO排他が使えません。
今回再生にトライしたUSB DACはFiiOのポータブルアンプQ1 MarkIIなのですが、こちらはASIO排他対応。FiiOのホームページから専用ドライバをダウンロード、アーカイブを解凍したのちにインストールを行ないました。
あとは機材を繋いで再生だけ
ドライバのインストールが完了したらWindowsを再起動。
あとはDSDファイルのネイティブ再生に対応したUSB DACを接続して、Music Center for PCの設定を変更、目的のDSD形式のハイレゾ音源データを再生してやればOKです。
きちんとQ1 MarkIIのDSDファイル再生中を示すインジケータも点灯しました。
Xperiaではまだ解見つからず
AndroidスマホのXperia XZ PremiumでもDSDファイルのネイティブ再生にトライしてみたのですが、今のところまだ解が見つかっていません。
Android版のMusic CenterをインストールするとDSDファイル自体は再生出来るのですが、USB DACのDSDのインジケータがつきません。どうやらどこかでPCM変換が動いてしまっているようです。
こちらはもう少し試行錯誤を続けてみようと思います。
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