どこか微妙に自虐っぽいキャッチコピー「意外にいい音、エレコム」を掲げて、エレコムは本格オーディオ製品としてのイヤフォンやBluetooth製品に力を入れていて、従来のパソコンやスマートフォンの周辺機器メーカー、というイメージの枠を超えた製品展開を行なっています
そのエレコムが恐らく世界で初めてとなると思われる、LDACとaptX HDの高音質音声コーデックに両対応するBluetoothイヤフォンとケーブルの発売を発表しました。
今回はエレコムが発売を予定しているBluetooth製品、LBT-HPC1000シリーズとLBT-HPC1000RCを取り上げます。
LDAC/aptX HD両対応BluetoothヘッドセットLBT-HPC1000シリーズ
LBT-HPC1000シリーズは、ソニーが提唱しAndroid8.0で標準の音声コーデックとして採用されたLDAC、スマートフォンの心臓部であるSoCを作っているクアルコムが提唱するaptX HDの両方の高音質コーデックに対応するBluetoothヘッドセットです。
LDACは24bit/96kHz、aptX HDは24bit/48kHzまでのハイレゾ音源のデータの入力に対応しています。
Bluetoothの通信速度の限界からハイレゾ音源のデータをそのまま伝送することは不可能ですが、LDACもaptX HDも従来のBluetoothの音声コーデックよりもずっと高音質の音を伝えることが出来ます。
エレコムでは、LBT-HPC1000シリーズのようなタイプのBluetoothイヤフォンでLDACとaptX HDの両方に対応する製品は世界で初めてだろうとしています。
LBT-HPC1000シリーズでは微妙な仕様の違いで、iOS対応機とAndroid・ウォークマン対応機の2種類が発売予定になっています。
イヤフォン部分は有線のハイレゾ対応イヤフォン、EHP-CH1010と同等のものとなっていて、9.4mm径のダイナミック型ドライバーを搭載。イヤフォン部は5Hz~45kHzの再生周波数に対応出来ます。
ハウジングは不要な振動による音質変化を抑制する真鍮製となっています。イヤーチップは耳穴へのフィット性を考慮したデプスフィットイヤーキャップを採用します。
コントロールボックス部に通話用のMEMSマイクを搭載。利用しているコーデックを判別可能なLEDも搭載します。またリモコンボタンの操作でAIアシスタントの呼び出しも可能です。
イヤフォン部を取り除いた形のLBT-HPC1000RC
Bluetooth接続の「ケーブル」であるLBT-HPC1000RCは、LBT-HPC1000シリーズのイヤフォンからイヤフォン部分を取り除いて代わりにMMCXコネクタを付けたような製品です。
コントロールボックス部などの仕様はLBT-HPC1000シリーズとほぼ同じで、音声通話用のマイクも同様に搭載されています。
MMCXコネクタを搭載してリケーブルに対応する高級イヤフォン製品に接続することで、イヤフォンをBluetoothイヤフォン化することが出来ます。
ケーブル部分+コントロールボックス部の重量は約12g。かなり軽量な作りになっています。
LBT-HPC1000シリーズ、LBT-HPC1000RCともバッテリー駆動時間は約6時間とされています。
Bluetoothの規格の中では最も強い電波出力を使いながらこの駆動時間を実現していますので、通常利用時の音切れ、接続切れが起こりにくくなっているはずです。
Bluetoothヘッドセット、ケーブルとしてはやや高め
Bluetooth接続用の交換ケーブルLBT-HPC1000RCは19,800円+消費税、BluetoothイヤフォンであるLBT-HPC1000シリーズのほうは22,800円+消費税程度での販売が予想されています。
これは音質重視のBluetoothイヤフォンとしてもやや高めのプライスタグになっていると思います。LDAC、aptX HD両対応の価値をどれぐらいと考えるかで評価が分かれる部分になるかもしれませんね。
個人的にはエレコムの真面目な音作りに好感を持っているので、この製品にもちょっと期待です。
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