エレコムのヘッドフォンアンプとJVCビクターのイヤフォン組み合わせてみた

JVC HA-FXZ200 LIVE BEATシリーズ カナル型イヤホン ライブビートシステム搭載

安価で販売されていたエレコムのマイクロUSBコネクタ直結型のヘッドフォンアンプが手元にあります。スマートフォンと組み合わせて結構いい音で音楽などの再生が出来るようになるものです。

こちらの製品、セットで元々の定価が1万円程度のハイレゾ対応のエレコム製イヤフォンが付いてきました。

このイヤフォンとの組み合わせの場合、どうもわずかなノイズが常に聞える形になります。音楽をきちんとしたボリュームで聴く際にはほとんど気にならないのですが。

このヘッドフォンアンプにこれまた手元にあったJVCビクターのイヤフォンをちょっと接続して音を出してみました。すると、どうやらこの組み合わせ、実は純正セットのイヤフォン以上にうまくはまるパターンだったようです。

イヤフォンはHA-FXZ200

今回エレコムのヘッドフォンアンプと組み合わせてみたのは、ちょっと古いモデルですがJVCビクターのHA-FXZ200という製品です。

今でこそダイナミック型でもバランスド・アーマチュア型でも複数のドライバーを搭載したマルチウェイ方式が当たり前になっていますが、この製品が出た頃にはかなりユニークな製品として話題を集めていたと思います。

面白いのはその構成で、微妙に特性の異なる口径の小さなフルレンジのダイナミック型ドライバーを2基、加えてスーパーウーファーを1基搭載する形になっているところです。

結果、非常に質の高い低音が出るイヤフォンになっています。

まだハイレゾが一般化する前の製品ですのでハイレゾ対応はしていませんが、再生周波数帯域の上側は26kHzまで伸びていてある程度はハイレゾ音源にも対応可能なスペックになっています。

発売当時は3万円近い価格のモデルでしたので、普通の可聴帯域もかなりしっかりとした再生が行えます。

実はエレコムの同梱イヤフォンより相性が良い??

HA-FXZ200をエレコムのヘッドフォンアンプにつなげてみると、不思議とバックグラウンドのノイズがほとんど聞えなくなりました。もしかすると同梱されているエレコム製のイヤフォンよりもこちらの方が色々な意味で相性が良いのかも?と思わせてくれる音が聴けています。

実は同梱されていたエレコムのイヤフォン、インピーダンスマッチングなどが完全にはうまくいっていないのかもしれません。または、感度が高すぎて本当に微妙なノイズまで拾ってしまっているのかも。

HA-FXZ200はインナーイヤータイプのイヤフォンとしては能率が低めで、実はスマートフォンのヘッドフォンアンプなどでは駆動しきるのがちょっと荷が重い製品になっています。

かなりボリュームを上げないと適切な音量で音楽を聴くことが出来ません。

イヤフォンをしっかり動かしきる「駆動力」という言葉で表現される再生能力もスマートフォンでは不足で、このイヤフォン本来の低音の「キレ」がうまく出ない感じがあります。

ですがエレコムのヘッドフォンアンプを使うとその問題も見事に解消します。ボリュームを少し高めにすると肺を押しつぶすような感触すらある「ドスン」と響く低音を再現してくれるようになります。

実際にはイヤフォンですから耳の中にしか音圧は伝わっていなくて、この感触は完全に錯覚ではあるのですけれどね。でもこのイヤフォンの低音の再生能力を十分に引き出してくれる感じです。

ボリュームが高すぎるのをうまく緩和

実は今回試しているエレコムのヘッドフォンアンプ、同梱されているイヤフォンと合わせて使うと再生される音のボリュームがかなり大きめになります。

スマートフォンのスピーカー経由で音を出す場合と、ヘッドフォンアンプを介して音を出す場合とで音量の違いがかなり大きくなり、切り替えて使うのがちょっぴり面倒でした。

ですが、HA-FXZ200との組み合わせならばこのボリュームのズレの幅がかなり小さくなります。

ヘッドフォンを使った再生を行なう場合に、普段スピーカー経由で音を出すのと特にボリュームの設定をいじらなくてもだいたいどちらも適切な音の大きさを両立出来ます。

色々な点でうまくはまってくれる機材になってくれました。

HA-FXZ200と組み合わせてみて初めてエレコムのヘッドフォンアンプの真の実力の一端が見えた気がします。

田原 達政

オーディオ歴25年、スピーカー製作歴16年 自身も歌い手と活動し、チャンネル登録者数は約5000人 JSB audio代表者

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