エレコム今度は2Wayダイナミック型ハイレゾイヤフォンEHP-DH1000投入
パソコンやスマートフォンのサプライ関連の大手でありながら、オーディオジャンルにチャレンジを続けるエレコム。実際にかなりコストパフォーマンスの高いイヤフォンやオーディオ製品を市場に投入するようになっています。
比較的お手頃な価格でのハイレゾ対応製品など、非常にコスパの高いオーディオ製品を投入しています。
そのエレコムがさらに音質を追求したと思われるモデルを世に出します。
高音用と低音用2つのダイナミック型のドライバーを搭載したEHP-DH1000です。
今回はユニークな特徴を備え、2018年1月に発売予定のこの製品を取り上げてみます。
2Wayユニットを背面対向配置
EHP-DH1000では、高音用にも低音用にもダイナミック型のドライバーを採用しています。
イヤフォンでの2Way製品は低音用にダイナミック型、高音用に解像感などを求める形でバランスドアーマチュア型ドライバーを採用することが多くなっています。
ですが、こういったハイブリッドタイプはダイナミック型とBA型ドライバーの音色の統一が難しく、カバーする音のレンジは広がったけれど高音と低音とで別のイヤフォンが鳴っているような感じ、になってしまう製品も未だにあるようです。
そういったチューニングの難しさがあるもののBA型ドライバーのサイズが小さいため、イヤフォンのイヤーピースに詰め込むには適した方式です。
ダイナミック型のドライバーはBA型のものよりも大きいため、複数のドライバーを詰め込むとどうしてもイヤーピースのサイズが大きくなりがちで、メーカー側ではこの構成を避けることが多くなります。
ですがエレコムはそこにチャレンジしてきました。
高音用の小径ボイスコイルと振動板を採用したドライバーを耳穴の方に向け配置、低音用の径の大きなドライバーを後ろ向きに配置するというユニークな形態を取る製品です。
低音は背面のハウジングで反射した音を聴く形になります。
ネットワークレス
こういった独特の形状を取ったからか、通常マルチウェイ型のイヤフォンやスピーカーで必要になる「ネットワーク」が不要になっています。
オーディオでのネットワークは、マルチウェイのユニットそれぞれで再生する音の周波数範囲を限定するためのもので、それぞれのユニットで再生する音がかぶる部分の音量や音質をコントロールします。
音の重なりやつながりはうまくコントロールできるのですが、ネットワークの作りが甘いとそれぞれのユニットで再生する音に歪みを生じてしまうことがあります。ネットワーク自体での音質低下の可能性もあります。
EHP-DH1000では電気回路のネットワークを省いたアコースティック2Way方式を実現できたため、ナチュラルな音質の良さを期待できる構成になっています。
コンパクトなイヤーピース
EHP-DH1000はダイナミック型のドライバー2つを詰め込んだイヤーピースとは思えないコンパクトさが実現できていると思います。
基本的な形は従来のエレコムのハイレゾ対応イヤフォンの形状を継承しています。
ハウジングにはアルミ系の材料を採用して不要な振動を抑える作りをしています。
ただ、アルミは真鍮よりも素材特有の鳴りを持つ材料のはずですので音作りはちょっと気になるところです。逆にそのあたりを敢えて使うようなチューニングをしているのかもしれません。
もちろんハイレゾ対応
EHP-DH1000の再生周波数範囲は10Hz~45kHzの広い範囲をカバー。2Wayならではのものを実現できていると言えるでしょう。
従来のエレコム製イヤフォンよりも低音側の量感に期待が出来るかもしれません。
価格の方もエレコムらしくチャレンジングなプライスタグで、2Way型ながら15,000円程度での販売が予想されています。
またちょっと楽しみな製品になりそうです。