先代のOPUS#1
エムエムシー企画の持つオーディオブランド、audio-opusが手がけるハイレゾプレイヤーがOPUSシリーズです。その中でエントリーレンジを受け持つのがOPUS#1です。
5万円以下の比較的お手頃な価格を実現しながら、高品位なDACをデュアルで搭載してバランス出力を可能にしていました。Amazonでのユーザー評価も非常に高くなっています。
このOPUS#1がDACをバージョンアップしてさらなるブラッシュアップを果たしました。
今回はaudio-opusの新ハイレゾプレイヤーOPUS#1sを取り上げます。
OPUS#1の音質をさらにブラッシュアップ
OPUS#1ではDACにはシーラスロジックのCS4398を使っていました。OPUS#1sはこのDACの直系の後継機、CS43198をデュアルで搭載したバランス構成を取っています。
DACのほかの回路にもかなりの見直しがはいっているのでしょう。OPUS#1sでは先代よりも単純なスペックシート上の数字でも大幅に性能を引き上げています。
S/N比はバランス接続時もアンバランス接続時も10db近く向上させていて、バランス接続時には125dbを実現。
左右のチャンネルの音の混信に相当するクロストークはなんと142dbもの数値を叩き出します。
ヘッドフォンアンプの出力の強化も行なわれ、対応可能なイヤフォン・ヘッドフォンの幅がより広がっています。
手のひらに収まる適度なサイズ感
OPUS#1sはOPUS#1の形状・サイズをほぼ引き継いでいます。
やや厚みがあり、正面から見ると8角形の形をしたちょっとユニークな形状です。
小さすぎず、かつ片手でしっかりと持てるぐらいのサイズ感になっています。
重量は190gとやや重めで、厚みが18mmあることからもワイシャツの胸ポケットに収めるにはちょっと厚く重い本体と言えそうです。
サイズが大きい分、内蔵するバッテリーの容量は大きく、4,000mAhの大容量バッテリーになっています。
ただ、その割にはバッテリーでの連続稼働時間は短め。最大11時間程度の再生となります。
その他のスペック
OPUS#1sが対応するハイレゾ音源のフォーマットは、32bit/384kHzまでのPCMデータとDSD音源です。
ただし、24bit/192kHzを超えるPCM音源はダウンコンバート、DSD音源はPCM形式に変換しながらの再生になります。
音声の出力は3.5mmの一般的なイヤフォン・ヘッドフォン端子(アンバランス接続)と、2.5mmの4極バランス接続端子を備えています。
ヘッドフォンアンプの出力は多くのプレイヤー同様にバランス出力の方が高めです。
また、3.5mmのヘッドフォン端子は光デジタル出力との兼用となっていて、外部のDACなどと光ファイバでも接続可能です。
PCと接続してUSB DACとして利用することも可能ですが、現状のファームウェアでは16bit/44.1kHzのサンプリングレートまでの対応になります。
音楽プレイヤー専用機としては比較的高性能なArmアーキテクチャのクアッドコアCPUを搭載。Android5.1.1をカスタマイズしたOSを搭載していますが、Google Playには対応せず、音楽プレイヤー専用機となります。
本体内蔵のストレージは32GBあり最低限の容量を確保。加えてSDXC対応のマイクロSDカードスロットを2つ持っていますので、今なら256GBのカードを2枚使うことで最大544GBものストレージを実現できます。
SDXCは規格上2TBまでの容量をサポートしていますので、将来的にはさらに大容量のストレージも実現可能です。
基本的に操作にはタッチパネルを使いますが、ボリューム操作、曲の再生やスキップ用のハードウェアキーも装備していて、ポケットの中にOPUS#1sを入れたままで曲の再生などの操作も行ないやすくなっています。
現行のOPUS#1も高評価を得ていますから、後継機であるOPUS#1sも音質面に期待して良さそうです。この価格帯のプレイヤーの選択肢を増やすものとして歓迎したいですね。
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