実はハイレゾ音源とパソコンの相性はかなり良くなっています。
パソコンを中心に据えたハイレゾ音源の再生システムを組むのが、色々な面で楽ができる形態の一つです。
今回はそのあたりの理由も交え、パソコンでしっかりとした音でハイレゾ音源を聞くための方法をまとめます。
今のパソコンの多くは実はハイレゾ対応
最近のパソコン、特にデスクトップパソコンに内蔵されているサウンド回路は、ハイレゾ音源の再生に対応していることが多くなっています。
このため追加のハードウェアなしでも、ハイレゾ音源を本来のクオリティで再生することが出来ます。
また、Windows系のパソコンではWindows 10が何かとハイレゾ音源の再生に便利に出来ています。
まず、音楽管理ソフトとしては標準搭載の「Grooveミュージックアプリ」が、ハイレゾ音源の標準的なフォーマットである「FLAC形式」の扱いに対応しています。もちろん、ハイレゾ音源をハイレゾのまま再生できます。
加えて2016年の大規模アップデートから、USB経由で接続した「USB DAC」を標準で扱える幅が大きく広がりました。具体的にはOS標準の機能で「USBオーディオクラス2.0」のサポートが行なわれるようになっています。
PC本体でのハイレゾ音源再生でも、外部にUSB DACを接続してのハイレゾ音源再生でも、追加のソフトウェアがほとんどいらない、というメリットがあるのです。
ストレージの容量の大きさもメリット
ハイレゾ音源は情報量が多い分、データのサイズも巨大になりがちで、1曲だけで100MBを超えるファイルサイズをもつ楽曲もザラです。
このため、スマートフォンの限られた容量の内部ストレージ(≒ROMなど)にたくさんの曲データを入れるのは厳しい状況があります。
パソコンならば、大容量のハードディスクに大量のハイレゾ音源データを保存することが出来ます。
また、曲をダウンロードする際には容量の制限のある携帯回線経由でのダウンロードはあまり適していません。
著者手元のハイレゾ音源版のアルバムの一つは2時間近い演奏時間で、5GBに迫る容量があります。一般的なスマートフォンのパケットプランでは、1月分のデータ容量を使い切ってしまいかねません。
光などの固定回線を利用しやすいパソコンの方が、データのダウンロードスピードの点でも有利です。
パソコン本体だけでも再生は出来るが、USB DACの追加がおすすめ
上でも書きましたとおり、パソコンの中には本体のみでハイレゾ音源をきちんと再生できる機種が増えています。
ですが、パソコンの内部はオーディオ的にはノイズだらけのかなり厳しい環境です。内蔵のサウンド回路でいい音を出すのは結構大変なのです。
ですのでサウンド回路をパソコンの外に出す形になる、USB DAC搭載のオーディオ機器を外部に追加するのが音質面では絶対のおすすめになります。
予算的にお手軽にスタートするならば、1万円程度のハイレゾ対応USB DAC内蔵のヘッドフォンアンプとやはり1万円程度のイヤフォン・ヘッドフォンを追加するのが良いと思います。
スピーカーから音を出すよりもグンと高い音質を比較的お手頃に実現可能です。
スピーカーの自然な音の広がり感が欲しいときには、少し予算が多めに必要になります。
半端な価格のスピーカーを使うよりも、ある程度の予算をかけたPC用スピーカーか、USB DAC機能内蔵のアンプとスピーカーの組み合わせを選択すると良いでしょう。
最初からある程度しっかりした製品を入手する方が、トータルのコストは安く上がるケースの方が多いと思います。
パソコンの広い画面ならば、たくさんの楽曲の管理も楽ちんです。加えてパソコンを「母艦」として、スマートフォンに楽曲を送り込んだりの管理も楽に行えます。
本格的にたくさんのハイレゾ音源を扱いたい場合には、パソコンをベースにするのがおすすめです。
コメントを残す