ワイヤレスで最高レベルのNC性能。ソニーのネックバンド型「WI-1000X」

ソニー SONY ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン WI-1000X : ハイレゾ/Bluetooth対応 最大10時間連続再生 カナル型 マイク付き 2017年モデル ブラック WI-1000X B

iPhone7系でイヤフォンジャックが省略されて以降、注目を集めているのがBluetooth接続のイヤフォンです。その中でもAirPodsなどをはじめとする完全ワイヤレスイヤフォンは、今、イヤフォンジャンルの中でも最もホットな市場だと思います。

ただ、著者が注目しているのはどちらかというと「ネックバンド型」のほうだったりします。

そのあたりの理由なども含め、今回はソニーのネックバンド型の「ハイレゾ級」Bluetoothイヤフォン、WI-1000Xを取り上げます。

何故ネックバンド型?

恐らくは著者がずっとケーブル長が左右非対称で、イヤーピースを耳から外したときにケーブルごと首にぶら下げておけるタイプの、ソニーのイヤフォンを使い続けてきた影響はあると思います。

完全ワイヤレス型は音楽を聴いている最中、途中で一時的にイヤーピースを外した際に、それをどこに置くのかでちょっと戸惑いそうな気がしてしまうのですね。

有線のイヤフォンでもネックバンド型以外のものだと、一時的にイヤフォンを外した際のイヤーピースの置き場所に困ることが多くなっています。完全ワイヤレス型だと外したイヤーピースをなくしてしまいそうな気すらします。

そのようなケースまで考えると、イヤーピースをなくす心配もないネックバンド型の方が、少なくとも著者の使い方には合っています。

そういう意味で、個人的にはWI-1000Xにちょっと期待しているのです。

ただ、使用時のスマートさに関しては、絶対に完全ワイヤレス型のほうが上ではありますね。

WI-1000Xのスペック

WI-1000XもソニーのBluetoothイヤフォン・ヘッドフォンシリーズではハイエンドとなる「1000」番を名乗る機種になっています。

このため使用しているドライバーや音質面の配慮なども、非常にこだわった機種に仕上がっています。

ドライバーは同社の有線のハイブリッド型イヤフォンXBA-N1と同等のものを採用。ダイナミック型とBA型のドライバーを1つずつ搭載します。

イヤフォン側のアンプにはソニーご自慢のS-Master HXを搭載。非ハイレゾ音源をアップコンバートしつつ再生を行なうDSEE HXも利用可能です。

Bluetoothの音声コーデックにはハイレゾ相当の伝送が可能なLDAC、aptX HDを採用しています。

また、このタイプのイヤフォンとしては最高クラスの能力を持つノイズキャンセリング機構を搭載。ユーザーの動きに合わせてNCのモードなどを自動切り替えする機能も追加になっています。

飛行機利用の際の気圧の変化まで考慮するNCオプティマイザーも搭載し、イヤフォンタイプながら非常に高いノイズキャンセル能力を発揮します。

周囲の環境によってはノイズキャンセルが効き過ぎると状況判断に影響が出て危険なケースもあります。また、駅などのアナウンスの聞き逃しの可能性もあります。

このため、WI-1000Xと同世代のNC関連機材では、NC機能の外部の音を拾うマイクを活用する形で、外音取り込み機能が搭載されています。

内蔵バッテリーでの駆動時間はNC ONの状態で約10時間と、連続稼働時間では完全ワイヤレス型よりも有利になっています。

Bluetoothイヤフォンとしては高価ながらその分高性能

WI-1000Xは販売価格が35,000円+消費税程度となっていて、Bluetoothイヤフォンとしてはかなり高価格帯の製品になります。

ただ、その分機能や性能、音質面ではかなり高度な製品に仕上がっています。

ほぼ同等のドライバーを搭載するXBA-N1が19,000円程度で販売されていますから、Bluetooth接続、NC機能といった負荷分が15,000円分、というザックリした配分になるのでしょうか。

音質まで含めた使い勝手にこだわるユーザーであれば十分見合う価格になっているかもしれません。