ハイレゾ音源はCDよりも数倍以上の情報量があるとされています。この情報量の大きさがほぼそのままファイルのサイズに反映される形で、実際にファイルのサイズはかなり巨大になります。
実際の圧縮音源とFLAC形式のファイルを取り上げたりしながら、このあたりの状況を見てみましょう。
ハイレゾ音源はCDの数倍以上の情報量
まず、ハイレゾ音源は情報量が多く、CDの音源よりももともとサイズが大きくなっているということが一つあります。
CDのサンプリングレート16bit/44.1kHzに対して、ハイレゾ音源では24bit/96kHz、などといったサンプリングレートの音源データがあります。この例ですと、ビット数で1.5倍、サンプリング周波数では2.17倍ということになりますので、トータルで情報量が3.3倍以上になります。
サンプリング周波数が192kHzのハイレゾ音源だとさらに情報量が多くなって、CDの6.5倍もの情報量を持つことになります。
FLAC形式のファイルではこの生のデータに圧縮をかけますので、ファイルのサイズは元の情報量の7割~9割程度になりますが、それでも5分程度の楽曲で、1曲あたりのファイルサイズが数百MBに達することはザラです。
これに対しCDの音ですと、5分の楽曲で約52MB程度になります。
圧縮音源ではCDのファイルのサイズよりも大幅に小さくなる
MP3やAACといった圧縮音源と言われるタイプの音源データでは、若干ですが音質を落とす形で大幅にファイルのサイズを小さくしています。CDの楽曲のデータのサイズの1/4とか1/5になるのが当たり前のようになっています。
moraから購入したちょうど長さが5分ぐらいのある曲は、ファイルのサイズが13.4MBでした。AAC形式の320kbpsという、圧縮音源としては比較的音質の良い形式ですが、それでもCDの1/4のサイズまでファイルの大きさが小さくなっています。
同じ曲をハイレゾと圧縮音源で比べてみると…
某アニメーションの主題歌だった曲を、96kHz/24bitサンプリングのFLAC形式と、320kbpsのAAC形式で比べてみると、ファイルのサイズはこんな感じになります。
FLAC -> 165MB
AAC -> 13.4MB
なんと、その差約13倍にもなります。
音質は間違いなくハイレゾ音源の方が上ですが、その差が13倍もあるかというとそんなことはありません。ファイルサイズと音質で考えると、圧縮音源はものすごく効率の良い音源データである、とも言えるかもしれません。