ガジェット的には発売からも既にある程度時間がたっている上、製造が中止になったらしくAmazonで在庫処分価格で販売されていた製品なのですが、これを使って手元のXperia Z5をハイレゾ対応のポータブルプレイヤー的に使ってみました。
また、Windows 10もCreators Update導入後は、標準のドライバーでUSBサウンドクラス2.0対応のデバイスが、そのままハイレゾ対応のサウンド回路として活用できます。
こちらもちょっと試してみました。
モノ
まずそのハイレゾ対応のUSB DAC内蔵ヘッドフォンアンプですが、こちらのblogでも紹介したかもしれません。エレコムのEHP-CHR192です。比較的低価格ながら何気に旭化成エレクトロニクス製の高音質DAC、AK4430ETを搭載するこだわりの製品だったりします。
サンプリングレートは24bit/192kHzにも対応と、ポータブルアンプとしてはなかなかのスペックです。
アンプ側にバッテリーは搭載しておらず、スマートフォンなどからUSBコネクタ経由で電力をもらって動作します。
EHP-CH2000相当のイヤフォン付属で、なんと3,000円を切る価格で販売されていました。
Xperia Z5であっさりと認識
手元のAndroid7.1にアップグレード済みのXperia Z5に接続して「USB機器を検出」させてみたところ、あっさりと一発で認識。
Xperia系に標準搭載されているミュージックアプリで再生したハイレゾ音源が、きちんとヘッドフォンアンプ側から出力されました。
あまりにあっさりと使えてしまって拍子抜けするぐらいです。
ただ、一度マイクロUSBケーブルを抜いて接続し直すと、自動ではヘッドフォンアンプを再認識してくれません。毎回「USB機器を検出」の機能を手動で動かす必要があります。
この部分はちょっと面倒と言えば面倒です。
また、バッテリーはそこそこ食います。
スマートフォンでネットの巡回やゲームをするよりはずっと電力の消費は少ないですが、音楽を聴きつつ、ある程度スマホを利用しつつ、丸一日バッテリーを持たせることはまず無理でしょう。
外での利用の際には、モバイルバッテリーを一緒に持って行く必要がありそうです。
ASUS T90Chiでもあっさり認識
Windows 10のCreators Update済みの2in1 PC、ASUSのT90Chiにも接続してみましたが、こちらも拍子抜けするほどにあっさりと認識。ドライバーも自動で導入されて、すぐに音が出てきました。
こちらはコネクタを抜き差ししても、再接続後には自動的にデバイスがソフトウェア的にも接続され、すぐにヘッドフォンアンプ側から音が出ます。
そういう意味の使い勝手の点では、Windows 10の方が便利です。
再生はWindow 10標準のGroveアプリからもOK。より音質の高い再生が行ないたい場合には、サウンドデバイスを占有利用できるWASAPIやASIO機能が使える音楽再生用アプリを利用すると良いでしょう。
サンプリングレートはきちんとUSB DACの性能通り24bit/192kHzが利用できました。
音質
ディスコンしてしまっていて入手性が確実ではないデバイスなので、音質面のレポートに今更意味があるかどうかは微妙なところだと思うのですが、一応、簡単にまとめておきます。
アンプ側の音のチューニングはドンシャリ傾向でしょうか。
大きな音で鳴っているパートの脇で、ホワイトノイズやプチプチとしたノイズがわずかに聞こえる再生になりますので、基本的なS/Nはあまり高くないのかもしれません。
ただ、聴いていてあまり嫌な感じはなく、どこかS/Nの高いアナログレコードを聴いているような雰囲気になりました。
イヤフォン側は最初はかなり高音が刺さるような固さのある音でしたが、エイジングが進むとそのあたりは大人しくなります。
アンプは音量の基本設定が非常に高く、スマートフォン本体側のイヤフォンジャックやスピーカーなどから音を出す場合の音量とは全然マッチしません。これはWindows PCでも同様です。
アンプを使う場合にはうんとボリュームを落とさないと爆音で再生されます。使う上ではこの部分が一番面倒かもしれません。
重低音の像がやや膨らみ気味。高音側は少し音がキラキラするような感じの演出がある気がします。
ですが音質的には十分満足が出来ました。
あと音楽再生中には、ヘッドフォンアンプが少し暖かくなります。触っても熱いというレベルではありませんが、夏はちょっと気になるかもしれません。
一部使い勝手を考えてもらいたい部分はありますが、基本的に再生される音は立派なモノで、後継機が出ないのはちょっと残念な感じです。
細かな部分のブラッシュアップを行なった2代目が出ると、もう少し数も出るように思いました。