4万円台のDAPでバランス接続。ONKYOとPIONEERから小型ハイレゾDAP登場

2017年11月16日

Pioneer デジタルオーディオプレーヤー private ハイレゾ対応/Twin DAC/2.5mm4極バランス端子採用/最大ストレージ:416GB/Wi-Fi・Bluetooth対応 ブラック XDP-30R(B)

アメリカの家電見本市CESなどで展示が行なわれて注目を集めていたオンキヨーとパイオニアブランドの小型ハイレゾ対応ポータブルプレイヤー、DP-S1XDP-30Rが遂に発売になります。

「フルサイズ」と言っていい大きさのこれらのブランドの上位機種に比べると、サイズ・重量とも大幅にコンパクトになっています。

価格面もシェイプアップされて、どちらも4万円台での販売が予定されています。

そんな小型の機種ながら、バランス接続を実現してきたところにオンキヨー、パイオニアのこだわりを感じます。

今回はまたも姉妹機となったオンキヨーとパイオニアの新型ポータブルプレイヤー、DP-S1とXDP-30Rを取り上げます。

中身は上位機種譲り

小型軽量なボディーとエントリークラスの価格を実現しながら、これら2機種の中身は全くと言っていいほど手抜きがなく、上位機種譲りのしっかりした作りになっています。

DACにはESS社のES9018C2Mを2基、アンプ部にはやはりESSの9601Kを2基搭載してフルバランス構成を取っています。

CDなどの44.1kHz系の音源と、DATなど48kHz系のサンプリングの音源に合わせる形で2種類のクロックジェネレータを持つあたりもクラスを超えた作り込みと言えそうです。

もちろん出力もバランス構成に対応していて、2.5mmの4極端子を持っています。

この2機種では上位機種でも出来なかった、DSD形式音源の本体のみでのネイティブ再生にも対応しています。また、やはり上位機種にはないアップサンプリングによる、CDクオリティの音源の疑似ハイレゾ化機能も搭載します。

ただし、MQA形式は発売直後はまだ未対応で、後日ファームウェアのアップデートにより対応する方針になっています。

OSには独自OSを採用

従来、オンキヨーとパイオニアのポータブルプレイヤーはOSにはAndroidを使用してきましたが、今回の2機種は音楽再生専用の独自OSに切り替えています。

これによりよりサクサク感の強い動作を実現できているようです。

動画の再生が普通に行えたり、小さなAndroidタブレットとしてアプリを使えたりする汎用性は捨てることになりますが、音楽プレイヤーとしての使い勝手ではより洗練されたものになる可能性がありそうです。

音の違いも上位機種から継承

ハードウェアのパーツ的な部分では、今回もオンキヨーブランドのDP-S1とパイオニアブランドのXDP-30Rは双子と言っていいような構成になっています。

ですが音のチューニングを両ブランドのエンジニアが行なっていることもあり、音質の方向性は明確に異なっています。この部分は上位機種の音質傾向を受け継ぐ形で音作りが行なわれたようです。

XDP-30Rのほうが音の粒立ちの良い、一つ一つの音まで感じやすい音作りがされています。

それに対してDP-S1のほうは響きの美しさや空気感、音の広がり具合のキレイさを重視した音作りをしているようです。

ハイレゾ的、という観点で行くと、DP-S1のほうがハイレゾらしい柔らかく緻密な表現を得意としているかもしれません。

上位機種よりもバランス駆動とアンバランス駆動の差が大きめ?

4万円台のエントリー機としてはアンバランス駆動(通常のイヤフォンを使う方法)でも十分に良い音が出せる両機ですが、上位機種と比べるとバランス駆動時との音の品質の差が大きめになっているようです。

この二機種の本領を発揮させたいならバランス駆動で聴きなさい、そういうメーカー側のメッセージなのかもしれませんね。

低価格の機種でもしっかりとバランス駆動の音を作り込むことで、この2機種を、まだまだ一般の人たちの認識が進んでいないバランス駆動の良さを広めるための戦略機、と考えているのかもしれません。

パイオニアブランドからはこの2機種の発売に合わせるように、従来と比較すると大幅に安い価格のハイレゾ&バランス接続対応のイヤフォンが発売されます。

プレイヤー本体と合わせ5万円程度でバランス接続の良さを味わえる組み合わせになりますから、そこまで含めたオンキヨー、パイオニアブランドの戦略機種と言えそうです。