LDAC vs aptX HD。いよいよ動き始める「ハイレゾ級ワイヤレス」

2017年11月16日

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Bluetooth接続でもハイレゾ音源の豊富な情報量を伝達可能な圧縮方式として、ソニーが先行する形で「LDAC」を発表し自社製品に搭載しています。

ですが、しばらく他社のBluetoothオーディオでこの仕組みを採用するメーカーがなく、動きが止まっているイメージがありました。その間もソニーは一生懸命対応製品を出していたのですが。

これに対抗する形になるであろう、クアルコムのハイレゾ対応コーデックaptX HDも発表され、この仕組みが搭載されたBluetoothオーディオ製品が世に出始めました。

この影響があったのか、元々製品化の動きは水面下であってたまたまタイミングが重なっただけなのか、ソニーのLDACを採用する他社製品もぼちぼち動きが出始めています。

今回はLDAC対応したハイレゾ対応オーディオ製品をいくつかご紹介します。

販売で一番のりしそうなのはエレコムの「LBT-SPHR01」ことMezzoforte

今までのエレコムのオーディオ関連製品で型番以外の愛称がつく製品はほとんどなかったと思うのですが、このBluetooth対応スピーカーには「Mezzoforte(メゾフォルテ)」の名前がつきました。

中身もかなりの力の入れようですが、愛称をつけた部分もエレコムの気合いの表れかもしれません。

メゾフォルテはいわゆる2.1ch構成、ステレオスピーカー+サブウーファーを持つ一体型のアクティブスピーカーです。

Bluetooth接続ではハイレゾのニュアンスをかなり再現可能な、ソニーご自慢のLDACコーデックが使えることが特徴です。

また、USB入力を持っており、こちら経由で真のハイレゾ対応が可能になっています。サンプリングレートは24bit/96kHzまでの対応ですが、これよりサンプリングレートの高い音楽データを入力すると自動的にダウンサンプリングを行って再生されます。

デジタル入力の信号はBluetooth経由でもUSB経由でも、アナログ変換されることなくデジタルアンプに入力される仕組みになっています。余分な変換のない分音質面の期待が出来ます。

スピーカーは小型ですが、非常に凝った作りで広い音域の再生を目指す作りです。

「意外にいい音」という自虐的とも取れそうなキャッチフレーズで、高音質のイヤフォン、ヘッドフォンを世に出してきたエレコムですが、この製品でもそのあたりのこだわりが込められた製品になっているようです。

この製品を購入すると、エレコムが提供しているスマートフォン向けのハイレゾ対応音楽再生アプリが無料で利用できるようになっています。

追加の費用も最低限ですみ、スピーカー自体も2万5千円ほどで購入可能と、ハイレゾ対応製品としてはコストパフォーマンスが優れているのも特徴と言えるでしょう。

TEACからはオールインワン型と本格レシーバー

もう一つ大手オーディオメーカーでLDAC採用に動いたのはTEACです。

ネットワークプレイヤー、CDプレイヤーまで備えた本格レシーバー「NR-7CD」と、ネットワークプレイヤーとアンプ、ステレオスピーカを搭載したオールインワン型のネットワークオーディオ「WS-A70」の発売が予定されています。

NR-7CDのほうはかなりの本格派、というよりも高級機種で、フルサイズのオーディオ筐体にDSDや高いサンプリングレートまで対応するハイレゾ対応機能を搭載。

ハイパワーのステレオアンプやアナログの針式のVUメーターまで搭載する、非常に本格的な作りのレシーバーになっています。

これに対してWS-A70のほうはスピーカーまで含めたオールインワン型ですが、TEACお得意の同軸2Wayスピーカーを搭載。50W x 2のハイパワーなデジタルアンプを搭載するなど、こちらもオールインワン型としてはかなりのこだわりの作りになっている感じです。

DSD音源にも対応可能なDACを備えているあたりに、TEACの本気を感じられる気がします。

対するaptX HDも対応製品が少しずつ増加中

LDACと同様に、ハイレゾ音源に対応可能なBluetoothの音声伝達の仕組みの一つ、クアルコムのaptX HDも少しずつ対応機種を増やしています。

ハイレゾ対応ポータブルオーディオの雄、Astell&KernのAK70とAK300シリーズのプレイヤーがファームウェアのアップデートでaptX HDに対応するようになりました。

また、Astell&Kernはソフトバンクとの協業でaptX HD対応のポータブルアンプ「XHA-9000」も開発しています。

Bluetoothの便利性の中でよりよい音が楽しめるようになるのは、ユーザーにとってはとてもありがたいことです。

ですが、2つの方式が変に対立して、大昔のビデオデッキの2方式の「戦争」のようにはなってほしくないものです。結局、それで一番損をするのはユーザーですから。