双子機だが大きく異なる音のキャラクター。ONKYOのDP-X1A

2017年11月16日

ONKYO デジタルオーディオプレーヤー /ハイレゾ対応/Android OS/バランス出力対応/Wi-Fi対応/Bluetooth対応/Google Play対応 DPX1A(B)

現在、オーディオのメジャーブランドであるオンキヨーとPIONEERは同じ会社の元で開発と販売が行われる形になっています。

この関係もあって、ONKYOブランドで市場に投入されているハイレゾ対応のポータブルプレイヤーDP-X1Aと、PIONEERブランドのXDP-300Rは姉妹機、というよりは双子機に近い内容を持つプレイヤーとなっています。

前の世代のプレイヤーでは、オンキヨーのDP-X1がバランス出力対応、PIONEERのXDP-100Rはアンバランス出力のみと、ハードウェアの構成、機能面で明確な差がありました。ですが今世代のDP-X1AとXDP-300Rはどちらもバランス出力に対応していて、内部構成もほとんど同じプレイヤーに生まれ変わっています。

そんな形であってもこの2機種が別のプレイヤーとして販売されている理由もきちんと作り込まれていたりします。

今回はオンキヨーのハイレゾ対応ポータブルプレイヤー、DP-X1Aをご紹介します。

デュアルDAC、デュアルアンプ構成

DP-X1Aは最初にも書きましたとおり、デュアルモノラル構成を取ったプレイヤーとなっていて、バランス出力に対応しています。

DACには音質に定評のあるESS社製のES9018K2Mを2基搭載。ヘッドフォンアンプにも同社のSABRE 9601Kを2基載せた、フルバランス構成としています。

ここまでは双子機のPIONEER XDP-300Rと同じ中身ですが、DP-X1Aではさらなる音質追求のために、各所に高音質パーツを採用しています。

また、内蔵ストレージも容量を増加させ64GBを搭載するなど、音源データのサイズが膨らみがちなハイレゾ音源にしっかりと対応可能なスペックとなっています。

4.7型大型液晶を採用したやや大柄な筐体

液晶パネル、搭載されているSoCやソフトウェアなどはPIONEERのXDP-300Rと共通性の高いものとなっています。

この2つのプレイヤーの特徴的な部分は、音楽プレイヤー専用機としてではなく、ネット経由のストリーミング再生や動画再生などにも対応可能な、高音質マルチメディアプレイヤー的な性格を持つ部分でしょう。

ポータブルプレイヤーとしてはかなり大型の4.7型HD解像度(1,280 x 720ドット)の液晶を搭載し、OSにはAndroid5.1を採用。Google Playを利用可能で、Wi-Fiなどのネットワークにも対応するなど、小型Androidタブレットとしての機能をしっかりと持っています。

それでいながらオーディオ特性にもこだわり抜いて、しっかりと高音質のポータブルプレイヤーとしても成立させているところがとてもユニークです。

音のキャラクターはよりHi-Fiに

オーディオ的にはほぼ同じキーパーツを採用しながら、DP-X1AはXDP-300Rとは大きく異なる音のキャラクター作りに成功しています。

音作りのディレクターが異なることから、方向性が違ってくるのは当然のことではありますが、鍵となるパーツが共通のものを採用しつつここまで方向性を変えられるというのは非常に面白いことで、かつ、両ブランドの技術者の腕の確かさを感じる部分でもあります。

音の立ち上がりの鋭さなど、1つ1つの音の粒立ちをより良く見せようという音作りのXDP-300Rに対して、演奏されている場の音の広がり、空気感といったものの表現力に長けた作りになっているのがDP-X1A、ということになるようです。

電気・電子的な色合いの濃い音楽にはXDP-300Rが、オーケストラなどアコースティックな色合いの濃い音楽の再生は、DP-X1Aがより得意とする、という性格付けだと思います。

鍵となるハードウェアの共通性を高めることでコスト上のメリットを出しつつ、それ以降の音作りで2つの製品の性格を大きく変えるという、非常に上手なやり方に見えますね。

音の方向性がはっきりしたプレイヤーですので、ユーザーも音の好みに合わせて選択がやりやすくなっていると思います。

後継機か上位機種か迷うポジション

PIONEERのXDP-300Rと同様にDP-X1Aも製品のポジションがイマイチ見えにくいプレイヤーではあります。こちらはさらにネーミングでも先代のDP-X1からDP-X1Aに「A」が追加になっただけ。

価格面でもDP-X1登場時よりも1万円だけ高い価格からのスタートと、位置づけを考えると悩ましいプレイヤーではあります。

ただ、音の面での向上は大きく、現在はDP-X1の実売価格が低下したこともあり、選択の際に迷うことはないのではないでしょうか。